ネタバレ有り 魔法少女まどか☆マギカ 感想


安定の虚淵式ハッピーエンド。




終わってみればとても綺麗な終わりだった。




最後まで「世界」の力になれないと嘆いたまどかは、「世界」を作った。
それが彼女の選択。


まどかが願ったのは「世界」の再構成。絶望から希望への転換。
まどかの「世界」はあくまでまどかの知覚の範囲。まどかが知っている絶望を希望に変えた。
それは、まどかにとってのハッピーエンド。まどかにとっての「世界」は救われ、彼女は全てを救い、そして消えた。
彼女にとっての圧倒的ハッピーエンド。まどかが願った「世界」での救いなのだから、まどかにとっては最良の終わり。




現実としては世界はそれが全てじゃない。そこには当然闇も有って、それからも世界は絶望に囚われている。
魔法少女のシステムは残っているし、幸せになれない人たちも居る。




「世界」を作ろうとしたほむらは、しかし「世界」を作れず、他人の作った「世界」を享受した。
それが彼女の選択。


ほむらにとっての終わり。ほむらが背負ったモノは、誰にも受け取れない程重いモノ。
まどかがほむらに残した希望は、他の人へのモノとは形が違う。その希望がほむらにとっての唯一の希望。
それは世界が変わる前とどちらが幸せなのか。ほむらの願いは叶わず、しかしほむらの希望は叶った。
彼女にとってそれが幸せなのかは分からない。でもこの世界はほむらにとって生きていく価値の有るモノとなり、改変を願う事は無くなった。
新たな世界の魔法少女として、システムのサイクルに加わった。
希望を残され、それを享受し、ほむらは戦い続ける。武器を大切な人が残した形に変えて。



構成としては圧倒的なハッピーエンド。それぞれの物語は、また、別のお話。




感情としての感想はまた今度書くかも。
スピンオフが何処を語るのか非常に気になりますね。