やさしいセカイのつくりかた 感想

19歳にしてアメリカの大学院で研究している天才学者・朝永悠。
ある日、彼の研究は、資金難から打ち切られてしまう。


失意のまま帰国した悠を待っていたのは非常勤の「女子高講師」のポスト。
悠が担当するクラスには、飛び抜けた数学の才能を持ちながら、
それをひた隠しにする少女・武藤葵と
ファッション誌の読者モデルをしていた
気の強い問題児・草壁ハルカがいた。


突如始まった慣れない講師生活は、
そんなふたりをはじめとする生徒たちに振り回される毎日で…。

裏表紙のあらすじより

道端で衝動買いした一冊、なんだかとにかく気になってすぐ読んじゃったんですが予感が当たり面白かったです。


最初の設定だけ見るとただのハーレム漫画?って感じなんですが、ここに絡む葵が話を複雑にしてて非常に面白い。
天才故に色々苦労し、とある先生に救われて海外に留学した主人公。
天才な事を隠し、周りに秘密にしながら、それでも数学は好きな少女。
そして主人公はどうして秘密にするのか、どうしてその才能を、楽しみを隠すのか、全く理解出来ず。
少女は主人公の世界に惹かれ、そして嫉妬し、自身に絶望する。


「先生にはきっと一生理解出来ないと思います。」
そう言い切った少女は、しかし主人公が生きている世界を羨み、はっきりと「くやしい」と思う。
きっとそれが少女の閉じた世界を打ち破る一歩になるんだと思います。


この二人だけをクローズアップしてますが、上で出ているハルカはもちろん、登場する脇役全て魅力的です。
これからのメインはきっと少女2人と先生の関係になっていくのでしょうが、周りの人間もきっとみんなを、そしてこの関係を救ってくれるキーとなるのでしょう。


兎にも角にも2巻が楽しみすぎる。良い作品に出会えました。
こういうのが有るから衝動買いはやめられない!