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四コマ漫画に何を求めてるんですか?」


ここ最近友人との会話で訊かれた事だ。問われてはたと困った。


友人も私も割と四コマを読む方である。特に最近流行り系のまったり日常系や萌え系四コマは、割と読んでいる方だと思う。
しかしながら、この問いに僕ははっきり回答する事が出来なかったし、友人もちゃんと言語化する事が出来てなかったと思う。

156 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 00:22:22 id:TvlGXh/e
批判してる部分は「そう思う」「そう思わない」だけの話でしかないからなぁ
桐乃のキャラを嫌悪して、日常4コマとやらが大好きという趣向からは
気持ちよい温い良い人だけの作品空間がお好きなんでしょうねぇとしか思えんし
俺とは全然好みが違うなぁとも

172 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 04:46:16 id:bv5i5M53
>>156
ハゲ同。まぁでも書評自体、決して的外れではないし、ただ無自覚に批判してるわけじゃないやね、わかりやすいし。一緒に酒は飲みたくないけど。
まんがタイムきらら読んでろってことかなw

184 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 08:35:34 id:j1zplo/4
桐乃の言い分ももっともだと思うけどな

地味子への私怨はともかく自分も友人たちも出ないorいちいち比較対象で悪く言われる章を面白く思わないのは役者の心情的に間違ってないし
この作品が俺妹で妹や女子中学生のカオスにメインがある以上
副菜、それも京介主観はともかく読者には必ずしも要るわけじゃない「箸休め」を主に持ち上げる評に
「いいひと(という名のアレな連中)」だけの4コマでも読んでればぁと返したくなるのは必然

以上は、2chでの俺妹スレにおける、僕の先日の書評に対する評価(むしろ叩き?w)である。
断っておくが反論しようなんて欠片も思わない。むしろ僕はこの人たちに同意する。
あのエントリだけを読めばこのような感想を持つのは当然の事であり、「その通りだ」としか言いようが無い。こんな奴は勝手にまったりした四コマでも読んでいれば良い。
僕はこの感想が違うという事は知っているが、それはあのエントリの中には存在しない話だ。
そういう反応が返ってくるのが想像できたから出来るだけ拾われないようにしたのだ。


がしかし、実際のところ、これは僕の物語の楽しみ方から考えれば全然違う。
むしろ物語として考えた時に「気持ちよい温い良い人だけの作品空間」なんてのは僕が最も忌避する事の一つである。
しかしながら、まんがタイムきららに代表される日常系四コマが大好きなのは本当だ。
が、しかし、上で書いたような物語の楽しみ方とは全然違うモノである事は間違いない。
はっきり言ってこの四コマというジャンルがむしろ僕にとって異端なのだ。
じゃあどうして僕は四コマを楽しんでいるんだろうか。


件の友人と話して四コマをよく読むタイミングにはお互い同意した。お風呂に入っている時や寝る前である。
タイミングが同じ部分が多いという事は、何か共通の、求めている事があるんだと思う。


ここからは最早想像になるのだが、多分僕は四コマを読む時は感情移入していない。
実際四コマで泣いた事はまだ無い。
個人的に同系統に含んでいたと思っていたまほらばのような作品では本気で泣いたし、どこかにきっと境界線があるんだと思う。


じゃあ感情移入してないとして、僕が四コマに求めているモノは何なのか。僕は四コマをどう楽しんでいるのか。
無難な回答としては「癒し」「雰囲気」とかなのだろうが、正直な所なにか違うと思うのだ。四コマを読んで楽になるとかがあるわけでもない。雰囲気が良いなと思うモノでもない。
「楽しんでいる」のは間違いないと思うのだが、「読みたい」と思って読んでいない気がするのだ。むしろ、気がついたらそこで手に取り、「なんだか読んでいる」、というのが正解に近い気がする。


この「なんだか読んでいる」という状態。これがもしかしたらポイントなのかもしれない。
つまり、四コマ漫画は僕にとって、
「物語に真剣に向き合った結果の穴埋め」なんじゃないだろうか。
何言ってんだと思うかもしれないが、この結論が僕の中で一番しっくりくるのだ。
真剣に本を読むと、勿論素晴らしく楽しいし、感動を味わえる。でも、その分必ず精神的に消耗するのは事実だ。
その消耗した心を埋めるのが、四コマ。そう考えると本当に納得出来る。


思えば四コマを買い出したのは僕がこのスタイルでの読書で本格的に本を買い始めたくらいのタイミングだ。
また、素晴らしい物語を終えた後、次に触れるのは大抵の場合四コマだ。実際寝る前に何か読んだ場合、その後適当に四コマを読んでから寝る事が多い。
仮定の粋を出ないとはいえ、かなり有力な理由に思える。



勿論この理由が正しいとは限らない。結局の所自己の精神の問題なのではあるが、だからこそ分からない部分なのだから。
僕に今分かるのは、僕はこれからも物語に本気で感情移入し、四コマをまったりと買い続けるであろうという事だ。
まだ結論が出てない話である以上、これから生きていく中で続きが存在するかもしれないし、途中で結論が出る可能性もある。
だから、ただひとつ僕に分かるのは、四コマは素晴らしい、という事だけだ。


今日もこれから苺ましまろを持って布団に入る。きっと良い夢が見られる事だろう。